2005年11月27日(日)「イラン映画『亀も空を飛ぶ』バフマン・ゴバディ監督」

 衝撃的だった。涙が出て止まらなかった。観客席のあちこちで、涙をすする音が聞こえた。でも、テレビドラマのように、大衆を感動させようとするお涙ちょうだいの安っぽいドラマとはまったく違うのだ。
 舞台は2003年春、イラク北部クルディスタン地方の小さな村。
 イラン・イラク戦争、湾岸戦争などで荒廃し、さらに米軍によるイラク侵攻が起きようとしている。
 無邪気さ、ユーモア、対立、ケンカ、人を思いやり助けようとする優しい心、利己心、無気力、など子供たちの様々な面が生き生きと描かれているのだが、その映像から、子供たちの深い深い悲しみが伝わってくる。
 大人たちが起こしている戦争の下で、なんとか生きようともがき、絶望していく子供たち。
 地雷の事故にあう親分肌のサテライト、両手を失ったヘンゴウ、イラク兵にレイプされたアグリンから生まれた眼の悪い坊や、坊やを殺して自殺するアグリン…。
 映画を見てしばらく経った今でも、彼らのことを思い出すと涙が出る。

 宮崎駿のアニメやハリーポッターも面白いかもしれないが、この映画こそ世界中の人々が見るべきだ。
 イラク戦争を支持している日本の人々は絶対に見るべきだ。

 東京では上映は終了したようだが(また上映されるかもしれないが)、関西、群馬ではこれから上映されるようだ。
 http://www.sanmarusan.com/kame/ 『亀も空を飛ぶ』について
 http://www.minipara.com/movies2005-2nd/kamemo-sora/index.shtml 全国上映館


2005年11月19日(土)「意味の喪失/偽りの希望に殺到」

 世界のグローバル化が進む一方で、深みのある小説(文学)は読まれなくなっている。 ロシアでも、ドストエフスキーなどの文豪よりも、吉本ばななや村上春樹の方が人気があるようだ。簡単に心を癒してくれそうなもの、漠然とした不安や寂しさや希望のなさを代弁してくれるようなもの、易しく簡単に読めるものが人々に受けているのだ。
 世界では、なぜ生きるのか、なぜ人を殺してはいけないのか、なぜ働くのか、なぜ結婚をするのか、なぜ両親を敬うのか…、意味が喪失していると思う。だから日本では、ニートや引きこもりや青少年犯罪、少子化が増えているのだろう。
 でも、その虚無の部分にはみんな触れたがらないし、直視したがらない。
 その代わり、偽りの希望を起こさせるカリスマ的で安易な言葉を盲目的に信じて(根拠を問わず言葉や観念や権力を信じて)、行動の規範にしたり、熱狂したり、人々が殺到したりしている。民衆も政治家も。今回の小泉・自民党が圧勝したのも、そのためだ。
 ブッシュ大統領も、パレスチナ自治政府の大臣(シャース副首相)に、アフガニスタンとイラクへの侵攻、およびパレスチナ国家の建設は「神の使命に従う」ためだったと語っている。
http://www.bbc.co.uk/pressoffice/pressreleases/stories/2005/10_october/06/bush.shtml

 かつて欧米列強がアジアやアフリカを侵略して、富を搾取して人々を奴隷にしたり、残虐なことをしていたのも、「神の使命に従う」ためだった。白人は神に選ばれている、という選民意識があった。
 偽りの希望を起こさせるカリスマ的で安易な言葉を盲目的に信じることで(たとえば「有色人種は野蛮」「白人は神に選ばれている」というような。今では「テロとたたかう」)、世界は、戦争、侵略、を繰り返してきたし、民衆は全体主義を押し進める政治家を熱狂的に支持してきた。
 意味を喪失している現代社会では、偽りの希望を起こさせるカリスマ的で安易な言葉によって、人々は無目的につるつる滑っていく。と同時に、人々は不安、寂しさ、自信のなさ、ストレスも感じている。現代人は心が病んでいるし疲れているのだ。
 そういった世の中だから、易しい言葉で書かれたもの、簡単に心を癒してくれそうなものや不安や寂しさを簡単に代弁してくれるようなものが、とても受けるのだと思う。
 かつての文豪が探求してきた魂の問題など、深くてわかりにくい文学の言葉は、今の世界では流行らないのだろう。
 グローバル化がすすんでいる中、世界中でそういった傾向にある。


11月13日(日)「ドキュメンタリー映画『ギアナ高地の伝言』岡村淳監督」

 とても面白かった! 在ブラジルの移民植物学者・92才の橋本梧郎先生がギアナ高地のテーブルマウンテンに向かう。
 インディオが聖なる死を求めて行ったという荒涼とした地、文明から隔絶されたテーブルマウンテンのテプイの壮大な風景と橋本先生の好きなことを探求し続ける情熱が描かれていた。
 橋本先生は、日本が富国強兵、脱亜入欧を押し進めて、戦争へと駆り立てていった明治時代の大日本国憲法に背を向けて、ブラジルに移住された。
 出身地の静岡の小学校での講演で、「私は好きな仕事をしてきた」と言っておられた。収入はあまりなくても、好きなこと興味あることに生涯を捧げ、充実した生き方をしておられることが、とても伝わってきた。小学生たちは、憧憬の眼差しで、橋本先生にいくつも質問をしていた。
 大学で講演された時には、学生たちの反応はほとんどなかった。それはなぜなのか、気になった。

 好きなこと興味ある仕事に生涯を捧げる生き方はとても素晴らしいと思う。
 そういった生き方は、誰もができるわけではない。
 たとえば、小説を読んだり書いたりすることが好きな人は沢山いるが、小説家になれる人は何千人、何万人から選ばれて大きな賞を受賞した限られた人たちだ。たとえ難関をくぐり抜けて小説家になったとしても、デビュー作の新鮮さを保つことはとても難しいし、はじめは売れてもそのうち売れなくなって沢山の本が倉庫に眠っていたりする。
 織物をやる人や技巧的に上手な人は沢山いるが、新鮮で新しいものを作るアーティストは非常に少ない。たとえプロの織物アーティストになっても、多くの売れないタペストリーが倉庫に眠っていたりする。
 橋本先生や岡村淳さんや星野智幸さんのように、 好きなこと興味ある仕事に生涯を捧げて充実している人は、才能や能力に恵まれたごくまれな方々だと思う。
 才能や能力に恵まれたラッキーな人間が、好きなことに生涯を捧げるのは良いが、それほど際だった才能もない大部分の人々が、好きだからという理由で生涯を賭けてしまうのは、良いことなのだろうか?
 たとえば、アマ・プロ問わず小説を書く人はとても多いが、際だった才能もないのに、好きだからという理由で、小説家になることを夢みて、これといった仕事に就かず、ほとんど読まれることのない小説を一生書き続ける、という生き方は、あまり幸せなことではないと思う。
 織物が好きだからといって、売れもしない、必要ともされない作品をひたすら沢山作って、倉庫にため込んでいく生き方も、あまり幸せではないと思う。
 人にそれほど必要とされない求められない作品を沢山作ることに生涯を賭けて、寿命が尽き、作品とともに墓に葬られる、というのは悲しい生き方だ。
 もっとも、自分が何を必要としているか何を求めているのか、わからないでいる消費者が大多数を占めるのだが。だから、わかりやすいものや何か話題になっているというだけで、みんなが殺到してしまう。そのために、売れる作家と売れない作家の格差が大きくなる。
 つくる側もつくる側で、政治や世界のことから目をそらして、くだらない会話をしながらマシンのように織り続ける織作家、体制の矛盾から目をそらして当たり障りのないくだらない小説を書きまくる小説家、体制に従順で、消費者のご機嫌をうかがい、まるで職人のように、つまらない仕掛けのものをたくさん作り続けることしか能がないマシンアーティストがたくさんいる。
 それでもこの世の中に向けて、書きたい、創りたい、というアマチュアの人間は、生み出す作品をなるべく必要最小限に抑えて、その他の時間は読書や勉強や何か人の役に立つことなどに費やした方が自分のためにも社会のためにも良いと思う。
 世の中が、いつまでたっても平和にならず、ますます生きにくい社会になっていくのは、マスコミや大多数に踊らされて首相を選んでしまう有権者のバカさ加減に原因があるのだから。これからは、好きなことを仕事にするにせよしないにせよ、権力や多数派に従順なだけのマシンの生き方に埋没するよりも、一人一人が世界の現実を知り考えて想像力を身につけて賢くなっていくことがとても重要だ。  

 橋本梧郎先生の生き方を撮られた岡村淳さんのドキュメンタリー映画「橋本梧郎南米博物誌パタゴニア 風に戦(そよ)ぐ花」も素晴らしかった。映像も音もとても印象的だった。
岡村淳監督のページ
http://www.100nen.com.br/ja/okajun/


2005年11月12日(土)「ドキュメンタリー映画『Little Birds イラク戦火の家族たち』綿井健陽・監督」

メールマガジン(最終号)より

先日、自民党が改憲草案を決定しました。
改憲のためには、国民投票が必要ですが、自民・民主・公明党は、世論を改憲に誘導していくのではないかと推測します。
改憲の目的は、米国の先制攻撃戦略に付き従い、海外で米軍と自由に軍事作戦が行えるようにすることでしょう。
映像メディアが高度化し、日常的なものになるほど、戦争の映像がフィクショナルなものになっていきます。
9,11事件の時も、ニューヨークのワールドトレードセンターに旅客機が激突する瞬間の映像が流れましたが、
まるで映画を見ているような錯覚に陥る人も少なくなかったでしょう。
このように、その映像に、文字解説やナレーションがつけられ、見やすく、わかりやすく、コンパクトになればなるほど、その出来事のリアリティーが失われていきます。
実際、私たちは、テレビのイラク戦争の映像を見て、どれほど痛みを味わっているでしょうか。
戦争を、ブラウン管の向こう側の遠い世界の出来事、他人事だと思ってはいないでしょうか。
『Little Birds イラク戦火の家族たち』というドキュメンタリー映画は、テレビでは伝えられることのなかった生の戦争の姿を描いたものです。
戦火の中で、現地の人々に何が起きているのか、これを見れば戦争の実態がわかるかと思います。
お薦めのドキュメンタリーです。この映画を全国に広めていきたいものです。
全国で上映されていますので、関心のある方は下記のページをご覧ください。
http://www.littlebirds.net/

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「『茶色の朝』(フランク パヴロフ・物語、高橋哲哉・メッセージ)大月書店」

これは、フランスでベストセラーになった寓話です。
社会の中に、ファシズムや全体主義に通じる現象があらわれた時、私たちはそれらに疑問や違和感を感じながらも、それ以上考えないようにして、やり過ごしていくことが多いです。
この思考停止してしまうことの恐ろしさ、を描いています。
フランスでは、ジャン=マリー・ルペンというカリスマ的人物に率いられた極右政党が、1980年代末ごろから大統領選挙で15パーセント前後の得票数を獲得し、地方都市では市長の座を占めるようになってきました。
1998年の統一地方選挙で、この極右政党が躍進し、保守派の中に、この極右と協力関係を結ぼうとする動きが出てきました。
著者のパヴロフは心理学者なのですが、強い抗議の意思表示として、この作品を出版したのです。
2002年春の大統領選挙の時、ルペン候補が第二位となり、決選投票でシラク大統領と一騎打ちを闘うことになりました。
人種差別と排外主義のルペン候補が決選投票に残るという椿事に、フランス社会は動揺し、多くの人が『茶色の朝』を読んだのです。
このため、「極右にノンを!」の運動が盛り上がりました。
その結果、ルペン候補は敗北したのです。
高橋哲哉さんの後書も素晴らしく(後書をもとに、これを書いています)、お薦めの本です。
日本でもこの本を広めていきましょう。
ネット書店の『茶色の朝』のページ
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4272600478/qid=1131630409/sr=1-1/ref=sr_1_2_1/250-4815076-9173069

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「『戦争中毒 アメリカが軍国主義を脱け出せない本当の理由』(ジョエル・アンドレアス著)合同出版」

これもお薦めの本です。
アメリカでは、市民の税金の多くが軍事費に使われているのですね。
連邦政府の(自由裁量)予算のうち、半分以上が軍事費なのです。
毎年、アメリカは軍に数千億ドルも使っているのです。
一分間に100万ドルのお金が軍事費に消えています。
そのため、社会福祉や教育予算は切りつめられ、いまやアメリカの市民生活はとても荒廃しています。
お金だけではなく、沢山の兵士の命も犠牲になっています。
また、戦争のために、大変儲かっている人々がいるのですね。
石油会社(エクソン、アモコ、モービル、テキサコ、ジェブロン)、銀行家、建設請負業者、大手建設会社、石油関連会社、資材供給業者、ベクテル、ハリーバートン、AT&T、モトローラ、キャタピラーなど巨大企業、軍需産業に関わっている、ゼネラル・ダイナミクス、ゼネラル・エレクトリック、ボーイングやその関連会社、その他、ここに書ききれないほど、死の商人たちが沢山いるのです。
アメリカの戦争中毒によって、いくらかかっているのか?
誰がお金を支払っているのか?
世界の人々をどんな目に合わせ、誰が死んでいるのか?
誰が儲かっているのか?
漫画ですが、沢山の情報がつまっています。
『戦争中毒』についてのページ
http://www.peace2001.org/gpc/war_book/add_inform.html
ネット書店の『戦争中毒』のページ
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4772602992/250-4815076-9173069

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「『まんがで学ぶ世界の経済 グローバリゼーションとは何か?―多国籍露天商で成りあがれ!』(エル フィスゴン・著)明石書店」

新自由主義的グローバル化によって世界の格差がますます広がっていく様子が、17世紀ごろからの世界経済の歴史から遡って描かれています。
ネット書店のこの本のページ http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4750321443/qid=1131633171/sr=1-1/ref=sr_1_10_1/250-4815076-9173069

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「『インストール』綿矢りさ・著(河出文庫)」

結末はつまらなかったですが、キャラクターが新鮮で面白かったですね。
若いがゆえに、書くことのできた小説でしょう。同時に収録されていた短編は、読む価値なし。
詳しい紹介は下記のページへ。
http://www.kawade.co.jp/bookdata/index.asp?ISBN=430901437

ご紹介したい本はたくさんあるのですが、長くなるのでこの辺で終わりにします。
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明治維新以降、日本は、「富国強兵」「脱亜入欧」を目指して、自国の精神文化を置き去りにして、欧米の真似ばかりしてきました。
自由競争・弱肉強食を推進する近代化というグローバリズムによって、お金・物質・見た目を追いかける生き方をして、経済発展をしてきました。
その結果、表面的なもので一喜一憂したり、生きることに窮屈を感じたり、自信や希望を失ったり、能力はあるのに引きこもったり働かない人々も増えました。
日本には「わび」「さび」「幽玄」「和敬清寂」という精神文化がありました。
見た目の奥に、目には定かではない美しい本質的な世界があることを感じ取る美意識、枯淡の美意識、余計なものは持たない清貧の美意識がありました。
「和敬清寂」の「和」は平和と調和を愛し人々とのつながりを大事にすること、「敬」は肩書きやランクなど世俗的なものに左右されないで人間を敬うこと、「清」は醜い心をそぎ落とした清らな心、「寂」はどっしりと落ち着いて何物にも動じない不動の心、という意味です。
日本には尊い精神文化があったのですね。
禅によって、自然と向き合い、自らの存在と一体化することで、無の自身を見い出し、境地に立って自らを変革していました。
こうした日本の心を取り戻して大事にしていけば、日本人はもっと幸せになれると思うし、美しい国になるような気がします。
そのためには理不尽なことや不公平なことには疑問を持って、自分なりの考えを意思表示すべきでしょう。
皆さんは、日本をどのような国にしていきたいと考えますか。
今後も、読書をしたり、映画を見たりして、世界について考えていきたいと思います。

メールマガジンの発行は、この号を持ちまして、終了とさせていただきます。
(時間が取れなくなってしまったので)
今後、本や映画については、ブログに書いたり、「お薦めの本と映画」のページで紹介するつもりです。
ブログのページ
http://d.hatena.ne.jp/matsunaoka/

「お薦めの本と映画」のページ
http://www.matsunaoka.net/favorite.html

いつかまとまった形のもの(読み物や旅行記)もホームページに発表するつもりです(いつになるかはわかりませんが)。
命があるかぎりホームページを運営していきますので、たまに訪れてみてください。
今後もよろしくお願いいたします。

最後まで読んでくださった方々、これまでご購読してくださった方々、どうもありがとうございました。
皆様のご健康と幸福をお祈りいたします。
いつかお会いできますように。
それではごきげんよう。
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【イラン映画】
「亀も空を飛ぶ」原題「Turtles can fly」バフマン・ゴバディ監督
http://www.sanmarusan.com/
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【ドキュメンタリー映画】
岡村淳監督
「ギアナ高地の伝言」「アマゾンの読経」「ハルとナツ」
http://www.100nen.com.br/ja/okajun/
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【平和のための運動・イベント・シンポジウムのお知らせ】
WORLD PEACE NOW もう戦争はいらない
http://www.worldpeacenow.jp/

「九条の会」の公式サイト
http://www.9-jo.jp/

廃食用油が石油に代わるエネルギーになる!
「菜の花プロジェクトネットワーク」
http://www.nanohana.gr.jp/


2005年11月1日(火)「自民党の新憲法草案」

 新聞・テレビを見ないで読書をしたり創作活動していると、けっこう楽しく生活できるが、その間にも右傾化はどんどん進んでいる。私個人の生活はけっこう充実していても、世の中の動きが私を不安にさせる。
 自民党が「新憲法草案」を決定した。これをざっと見たとき、戦争をするつもりで作ったんだなと思った。市民の首をしめていく自民党を、なぜ過半数の人々が支持しているのか不思議だ。焦点となっている9条は、「戦争の放棄」を定めた第1項はそのまま残っているが、米国から「日米同盟の妨げ」(アーミテージ前国務副長官)と敵視されてきた「戦力を保持しない」という表現が削除され、「自衛軍」が明記された。
 また「軍事裁判所を設置する」規定も新設している。これは、一般国民も憲兵隊の監視対象とされ、「軍事に関する」法律に違反したとみなされれば、軍事裁判所で裁かれる可能性があるということだ。
 2001年、えひめ丸事件という、日本の高等学校の船「えひめ丸」が、アメリカ海軍の潜水艦に衝突された事件があった。
 アメリカ海軍の潜水艦の過失で事故が起こり、「えひめ丸」に乗っていた多くの日本人が死亡したのに、アメリカ海軍の潜水艦の元艦長スコット・ワドルは軍を退職(不名誉除隊ではなく、軍人年金などの受給資格のある一般退職)しただけだった。軍事裁判所によって、それ以上の罪は問われなかったのだ。
 このように軍事裁判と民事裁判とは全く違う。軍事裁判所(軍法会議)では、軍隊が犯罪を犯しても、政府の意図によって罪が軽減されてしまったり無罪となってしまうことがあるのだ。改憲されて軍事裁判所(軍法会議)が設置されたら、国家・軍隊の権力が大きくなり、国民の平和と人権・自由が抑圧されていくだろう。
 また、「新憲法草案」で、国民にたいして「国や社会を愛情と責任感と気概をもって自ら支え守る責務」を課している。「国を守る責務」の具体化として徴兵制導入の法律を作っても憲法違反とはならない仕掛けにしているのだ。
 国民保護法案といい、共謀罪といい、日本が戦時体制になっていくのは明らかだ。
http://www.ribbon-project.jp/yuji/ (国民保護法案についてのページ)
http://www.jlaf.jp/iken/2004/iken_20040115_02.html (共謀罪についてのページ)
http://kyobo.syuriken.jp/news.htm (共謀罪についてのページ)

 改憲の目的は、米国の先制攻撃戦略に付き従い、海外で米軍と自由に軍事作戦が行えるようにすることなのだ。
 くだらない戦争のために、個人の平和と人権と自由が崩されるなんて、私は絶対に嫌だ。

「新憲法草案」の問題点について、下記のページが参考になります。 http://blogforjapan.jugem.cc/?eid=215#sequel
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-10-29/2005102902_01_1.html


2005年10月25日(火)「小泉首相の靖国参拝支持率55%」

 先日、小泉首相が靖国神社参拝した。朝日新聞によれば、この直後の緊急調査(17、18日に実施)では支持率55%、不支持率30%だった。

 しかも、総選挙を「おもしろかった」と感じた人は52%。

http://www.asahi.com/politics/naikaku/TKY200510240278.html

 気持ち悪い世の中に生きているものだ。ここは私の国ではないみたいだ。闘う気力が減退した。時間がかかるメルマガは次回を最終号にして、今後はブログと日記に書いていこうと思っている。日本の過半数の人々は私とは違うのだと割り切って、楽しい生活を第一義に考えたい。読書、織物、小説(物語)創作して、楽しく生きようっと。

 いつか余裕ができたら、仕事という形で、まともな人々や社会的に弱い立場にある人々を手助けしたいものだ。


2005年10月15日(土)「ニート・引きこもりを減らす方法」

 今の時代、ひきこもり100万人・ニート85万人・不登校13万人・フリーター400万人ともいわれている。
 この問題を解決するには、働くことが楽しくなる明るい社会を作ることである。そのためには、米国や自民党・公明党・民主党が押し進める自由競争・拝金主義・弱肉強食システムとは逆の流れの社会システムを作る必要があると思う。自分の好きなことや向いていることで世の中のために働く喜びを得られる社会にしていくべきだ。


2005年10月11日(火)「若松美佐子 ファイバーワーク展『CLOUD』」

 こんな織アートを初めて見た! 面白い! ユニーク! かわいい!
 どんなに技術が巧みな手織り作家でも、陳腐なものを創る人が圧倒的に多い。しかし、私が習っている若松先生は技術レベルが高いうえに、ユニークで新しい作品を生み出す作家だ。手織物というジャンルを超えた、まさに織アート。皆さん必見です。
 
2005年10月10日(月)〜10月15日(土)
AM11時〜PM7時(最終日」:PM 5時)
〒104-0061東京都中央区銀座5-1-15第一御幸ビルB1
TEL.03-3573-3798(泰明小学校となり)
ワコール銀座アートスペースにて
http://www.wacoal.co.jp/company/artspace/schedule.html

 若松先生は、この作品を作るにあたって、麻のタテ糸を二本取りを一本と数えて一センチに4本通し、ヨコ糸の着物生地はご自分で染めて一センチ幅に切って裂織りにした、とおっしゃっていた。

 写真家・紀行作家の秋野深さんの、アメリカ西部アリゾナ州・ユタ州の写真展も良かった。写真も良いのだけど、私は特に紀行文が好き。今、中国・新疆ウイグル紀行のメールマガジンを面白く読んでいる。
秋野 深 写真展「アリゾナ・ユタ 大地の息吹」
会期:2005年9月10日(土)〜11月20日(祝)
会場:平均律(東京都目黒区/東急東横線・学芸大学駅前)
http://www.jinakino.com/news/heikinritsu2005/

 パキスタンで大地震があった。多くの方々が犠牲になられた。死者数が4万人ぐらいに達するという説も。
テレビ朝日ドラえもん募金
「パキスタン北部地震被災者支援」
募金電話番号: 0990-513-006
http://www.tv-asahi.co.jp/doraemonbokin/


「NHKのドラマ『ハルとナツ』の盗作疑惑」

 NHKのドラマ『ハルとナツ』(作者は橋田壽賀子)が岡村淳さんの『60年目の東京物語』と酷似していて、盗作ではないかと問題になっている。
 NHKの盗作問題は今に始まったわけではないのだが(過去にもそういった問題が起きている)、岡村さんの闘っているお姿を見ると、勇気が出てくる。
 岡村淳さんの日記
http://www.100nen.com.br/ja/okajun/
 この盗作問題について星野智幸さんの日記の下記の文章にとても共感した。
「岡村さんは、10月2日の日記で、こう書いておられる。『作り物の<失敗者>にその場限りの涙を消費するのではなく、本当の弱者、失敗者とされる人たちの側で一緒に喜びや悲しみを共有して生きていきたい。もちろん、怒りをも。』岡村さんが、なぜ、誰のために、今回の件に怒りを感じてこのような行動に出たのかは、この言葉にはっきり表れている。自らの移民としての立場を明確にして、移民が移民を記録することにこだわっている岡村さんの姿勢が何を意味するのか、よく考えてほしい。そうしたら、誰も見向きもしなかったかもしれない一移民の人生を「消費」するような真似はできないはずだ。『60年目の東京物語』をパクる、というのは、そういう消費行為のことだ。岡村さんが、日々、そのような移民の方々とカメラの外側で全身全霊のおつきあいをしていることは、「オフレコ日記」を読むだけでも想像できると思うのだが。」
星野智幸さんの日記 http://www.hoshinot.jp/diary.html

 まったくその通りだと思った。
私は、岡村さんのドキュメンタリー映画を見ることで世界への理解が深まったし、心の深い場所に訴えるところがあって感銘を受けた。NHKは盗作のドラマより、岡村さんの映画を放映すれば良いのに、と思う。
 残念ながら、大衆は作り物の安っぽいドラマに涙する。そういった大衆に支えられた巨大なメディアが、無名の作家からパクって視聴率を上げられるように安易に制作するというのは世の中いくらでもありそうだ。
 世界で起きている弱肉強食、日本をダメにする右派政治家、政治や世界に無関心な人々、小泉・自民党に踊らされる大衆、NHKの盗作問題など、すべてつながっている問題のように思える。
 自民党に踊らされ熱狂した人々が、作り物の安っぽいドラマに涙するのだろう。
 昔、ポルトガル、スペイン、イギリスなどヨーロッパの国々はとても貧しかった。アジアの方が資源に富み、物の質も良かった(たとえばイギリスの毛織物よりアジアの綿やシルクの方が質が良かった)。そのため、大航海時代以来、ポルトガル、スペイン、イギリスなどは、アジアなどに侵略して人々を殺し暴力で富を奪い盗むことで、繁栄していった。少しづつ形は変わりつつも現在もそういった弱肉強食の流れの中で、先進国は繁栄している。このやり方に何の疑問も持たずに、それどころか積極的にこの理不尽な弱肉強食システムに入っていくことを推奨する自民党・公明党・民主党、それを支持する大多数の日本人のメンタリテイによって、盗作問題なども起きているのだと思う。
 自分たちが富むために、真剣に生きたブラジルの移民の方々や全身全霊を込めて原作を制作した作家をカモにしていると思う。

「共謀罪」

 実際に罪を犯していなくても、話し合っただけで罪に問われる「共謀罪」が国会に提出されたようだ。米国では「共謀罪」の乱発が問題になっているそうだ。
 東京新聞によると、「米国の<カトリック労働者運動>の反戦活動家四人。四人はイラク戦争直前の二〇〇三年三月十七日、同州内の徴兵センターのロビーで壁や星条旗に自分たちの血液をまき、戦争反対を訴えた。被告らは『劣化ウランなどにさらされる戦場とかけ離れたセンターの宣伝に対し、血によって戦争の現実を訴えたかった』と動機を語った。だが、司法当局は四人を不法侵入、器物損壊、さらにその双方の共謀罪で起訴していた。…問題は共謀罪を除けば最高刑で懲役十八月だが、共謀罪が認められれば、懲役六年と量刑が一気にはね上がる点だった。…米国の事情から日本が学ぶべきことは何か。前出の足立教授は「日本も米国と同じ状況になるだろう」と予測する。」

 さらにこういう記事も。
「共謀罪新設への流れには、消費者団体などの市民団体も危機感を募らせる。 日本消費者連盟事務局の吉村英二氏は『たとえば、ある企業が販売した商品に問題があり、本社前で抗議のため街頭活動やビラ配りをしても、威力業務妨害の共謀罪に問われかねない。威力業務妨害罪の範囲は必ずしも明確ではないが、共謀罪は実際に犯罪を行っていなくても、犯罪について話し合っただけで摘発対象になるため、消費者問題について話し合うこともできない。つまり、活動できないということだ』と指摘。」
 東京新聞の記事のページ
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20051008/mng_____tokuho__000.shtml


 他にも障害者「支援」法、教育基本法改正、そして憲法改正など、自民党とその過半数の支持者のせいで、庶民が生きにくくなり、弱肉強食へ、ますます自由が奪われ戦争に加担する方向へと向かいつつある。

 でももうこうしたことを書いていくことに私は疲れた。真面目に日本の将来を考えている人間が不安や危機を感じ、普段政治や世界に無関心で日常に埋没していて政治権力やメディアや大多数に従うだけの浅はかな人間の方が、人々に好かれるし、仕事や趣味に没頭できるし、呑気に笑って暮らすことができる理不尽な状況なのだ。
 実際、上に書いたようなことを人々に喋って反戦を訴えると、みんな煙たがるし、人間関係にヒビが入ったりすることもあるし、こうして書くためにも時間とエネルギーを取られる。
 自分だけ日本の将来を案じて危機を感じてストレスを感じて、ネットで発信するために時間とエネルギーを取られるなんてバカみたいだと思うようになった。
 そんな時間があるなら、 書きかけの物語を完成させたり、織物の先生になってお金を得られるようになったり、 いざとなったら外国に逃げて住むことができる方法を確保すべく努力をした方が、よほど自分のためではないか。
 と言いつつ、書かずにいられない自分に自己嫌悪。


2005年10月3日(月)「歪んだ社会で儲かる人々」「国民投票法案」

 最近、日記やメルマガを書くのがとてもかったるい。私がネットで発信しても世の中は変わらないし、お金にもならないし、エネルギーと時間の無駄使いをしているのではないかと思えてくる。
 それにしても日本に住んでいると、疑問を感じることが多い。
 先日、細木数子がまるで自分が大人の模範であるかのように若者に人生訓を垂れ、スイスで400万円分の洋服、300万円や500万円や5000万円の時計など楽しげに1億円の買い物をしているのをテレビで見た。一方で、世界や人々の問題を心から考え救おうと仕事をしているNPO・NGOや市民活動をされている人々などは収入が少なくて貧しい。
 どうもこの世の中変な格差があるように感じる。
 社会不安があると占いやエンターテイメントなど現実逃避できるものが売れるし、世界に無関心な人が多く、国民の学力が下がると真面目な本が売れなくなる。文学者などは困窮するし、逆にバカっぽい本が売れてたいして教養もない書き手がお金持ちになる。
 こうして儲けた人々は「努力と能力があるから儲かるのは当たり前」と得意げに言うが、これはおめでたいと思う。歪んだ世の中ゆえに、人気が集まる人間や儲かる仕事というのがあるのだから。
 ところで、アメリカでは、イラクに駐留する米軍の撤退などを訴えてワシントンで10万人規模、サンフランシスコでも10万人以上の反戦デモがあったそうだ(下記のページ)。
http://www.asahi.com/international/update/0926/002.html
 先日、東京であったワールド・ピース・ナウという反戦デモに参加した人はたった400人。日本人は、正義感や人助けの心が、仕事や活動を起こす大きな動機になりにくいのだろうか。やっぱりお金が第一なのだろうか。(私も参加しなかったので人のことは言えないのだが)
 本当に価値ある仕事や活動をする人々にはお金が入らず貧乏していたり人々が集まらなかったりする一方、それほど価値ある仕事ではなくても人々の歓心を買って人気が出たり社会不安や国民のメンタリティの低さが引き起こす風潮に乗って大儲けする人がいるのだ。これが自由経済主義というものなのだろうか。この理不尽な格差をなんとかすべきではないだろうか。

 日本国民が小泉・自民党に操られている中、今度、自民党・公明党が「国民投票法案」というのを、特別国会に提出するらしい。自民党・公明党は、改憲反対の集会、デモ、言論、メディア報道、を規制していくつもりなのだ。民主党も改憲に積極的だし、自民、民主両党が憲法9条2項削除で足並みをそろえつつある。
 国民投票法案のページ
http://www.jca.apc.org/~kenpoweb/articles/sumino0402.html
http://www.jca.apc.org/~cp_net/kenpo.htm
http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/0df5657f3e24acb256fd4128b8fbe0ee

人々に護憲を訴えていきましょう。

WORLD PEACE NOW http://www.worldpeacenow.jp/

九条の会 http://www.9-jo.jp/

憲法調査会市民監視センター http://members.jcom.home.ne.jp/web-kenpou/

高田健 許すな!憲法改悪・市民連絡会
TEL03−3221−4668 FAX03−3221−2558
東京都千代田区三崎町2−21ー6ー302
http://www4.vc-net.ne.jp/~kenpou/


2005年9月20日(火)「熱狂しやすい日本人には改憲は危険」

 「たけしのTVタックル」という番組にポスト小泉として安倍晋三が出演して、憲法9条を変えることと北朝鮮へ経済制裁をすることを主張していた。
 たけしなど他の出演者たちが、「安倍さん、強いねえ、強いねえ」とやたら褒めていた。民主党代表の前原誠司なども番組に出て「憲法9条2項を削除すべき」だと主張していた。 このように、世論が誘導されて改憲へと傾いていくんだなあ、と思い、気持ち悪くなった。

 今日のニュースでは、6者協議で北朝鮮は核を廃棄することを表明していると伝えていた。拉致問題も、平等な立場で対話を続けることにより解決できる問題だろう。
 改憲すると、簡単に武力を使って問題を解決しようとする傾向になっていくのではないだろうか。改憲してしまうと、取り返しがつかなくなる。

 確かに自衛隊の存在や活動は、日本は戦力を持たない、という憲法9条からしてみると違和感はある。イラクに自衛隊派遣しているのだから、集団的自衛権をもうすでに使っていると言えるが、憲法9条があるからかろうじて抑制されているし、近隣諸国からも信用されているのだ。
 北朝鮮は、日本が経済制裁をしたら、宣戦布告ととらえ日本を攻撃すると言っている。もしも改憲して、北朝鮮から攻撃された場合、日本では北朝鮮を武力攻撃しろという世論が熱狂的に高まるだろう。
 改憲して抑制がなくなると、アメリカの要請に積極的に従い戦争に荷担しどんどん海外派兵することになるだろう。経済格差が広がり貧しい人々が高い給料につられて戦場に赴くことになるだろう。日本がテロ攻撃された場合、武力攻撃で復讐しろ、と政治家やメディアや国民が熱狂するだろう。軍事攻撃した場合、復讐が復讐を呼び…戦争になるかもしれない。
 軍事費も莫大なものに膨らみ、もしも大地震が起こった場合、アメリカのように、救援のための予算が足りなくなり大災害の対応が遅れるだろう。

 このように熱狂しやすい未熟なメンタリティーを持った人々が圧倒的多数の日本で、憲法9条を変えるとどうなるか、想像するだけでおぞましい。熱狂ではなく、理性によって政治のことや日本の将来のことを考えて動く人間が成熟した大人というものだ。

 私は日本に平和を望みます。
 皆さん、世論を改憲へと誘導するメディアや政治家に、マインドコントロールされないように気をつけましょう。

立花隆氏は下記のページで、今憲法を変える必要はない、崇高な理想を貫け、と主張されています。とても共感します。皆さんもご覧ください。
http://nikkeibp.jp/style/biz/topic/tachibana/media/050512_shisyu/


2005年9月16日(金)「自民圧勝/見かけに熱狂するのは国民性!?」

 モニターは直ったのですが、衆議院選挙で自民党が圧勝したのでショックです。朝日新聞によると、選挙直後のアンケートでは約8割の人々が自民党が政権を取ることに賛同しているそうです。私が通っている手織教室でも、国民があまりに自民党を支持したので、自民党に投票しなかった人でも心情的に小泉・自民党に傾いているようです。
 小泉さんは、「郵政民営化だけを問う」といい、自民党の反対派など悪役を退治して改革に命をかけるヒーローであるかのように、「殺されてもいい」と叫び、自らをガリレオや織田信長になぞらえて悦に入り芝居をしました。
 女官僚、女学者、「カリスマ主婦」、女証券マン、ホリエモン(「北朝鮮に太陽政策をしたら良いのではないか」「天皇制に違和感を感じる」「中国などに謝罪の気持ちを持って」などの発言には共感しますが)などを刺客に立てて、メディアが大騒動をし、民衆が興奮し、大部分の日本人が郵政民営化の内容を理解することなく日本の将来のことも考えることなしに、小泉劇場に踊らされ、安易に投票しました。
 人々は、「小泉さんはガリレオだよ、信長だよ、捨て身で改革してくれるそうだからいいね」「小泉さんが来てくれて握手してくれたよ」「岡田さんはむっつりしているけど、小泉さんはいつも笑っているからいいね」というような単純な理由で熱狂し、自民党に投票したのです。

 小泉首相は来年の9月には総裁の任期が切れるので辞めると言っていますが、その後にA級戦犯の孫・最右翼の安倍晋三が首相になったら、憲法9条は変えられ、アメリカと共同で戦争するようになるでしょう(安倍晋三は日本に核を持とうとしている)。
 たとえば、アメリカとの共同で北朝鮮に経済制裁・軍事攻撃すると、北朝鮮は日本を攻撃するのではないでしょうか。戦争で真っ先にやられるのは子分の方です。
 麻生太郎や谷垣が首相になっても同じことです。
 今回は、ふだん政治に関心のない不勉強な人々が政治参加したそうですが(私も人のことは言えませんが)、多くの人が小泉劇場に踊らされて安易に投票する、というのはとても怖いと思います。

 日本国民が見かけにくらんで熱狂するのはよくあることです。熱狂の底には、現実への幻滅やニヒリズムがあります。
 恋愛でも、女はみんな同じだ、人生なんてつまらない、と現実に幻滅している男が、女の顔が良いというだけで熱狂しセックスへの期待で奔走します。
 生活に退屈し老いていく人生に幻滅しているおばさんが、ヨン様のようなタレントに熱狂し、ヨン様フィーバーに時間を費やすのです。こうしたおばさんは、やりたいことなんてないのだから価値ある時間なんてない、ドキドキ昂揚すればそれで良い、というニヒリズムを持っているのです。
 小説家や他の多くの職業でもそうですが、若くて顔が良い、有名人、有名な企業、有名な賞受賞者、に大多数が殺到し、人気が沸騰し儲かったりするのです。
 自由競争主義・拝金主義の人々は、見かけでいかに人々の目をくらませて欲望を刺激して買わせるか、という姿勢で毎日を生きています。
 日本の多くの人々の心はニヒリズムに蝕まれ、年を取ることに希望を見出せず自分に自信がないため、ブランド品などを身につけたり有名なものを買うことで心を満たそうと、ますます見かけのために、空虚な心を満たすためにお金と時間を費やしています。多くの女性は本も読まないで、見かけにお金と時間をかけるばかり。実際そういう女性に人気が殺到するわけです。
 自分のニヒリズムに直面したくないために、仕事依存症のようにあくせく働いている人も多いです。ニヒリズムが日本の経済を動かしていると言って良いです(このメカニズムに気づいて変えていくべきです)。
 そのため日本の多くの人々は見かけで判断し、「世の中ってそんなものよお」「政治家も見かけで選んで良いんじゃないの。将来のことなんて誰にもわからないし、本当のこともわからないんだし」と言うのです。
 前にも、イラクで高遠さんら3人が人質になった時も、たいして税金を支払っていない大衆が税金がもったいないなどと言って、高遠さんら3人をバッシングすることに熱狂していました。
 明治から昭和にかけて、欧米列強による植民地化の不安や貧困という暗い現実が取り巻いていた頃、国家が「日本は神の国、天皇は神だ」と説くと、国民は簡単に熱狂し、天皇は神だと信じて一斉に戦争へと突き進んでいきました。
 日本には「勝てば官軍、負ければ賊軍」ということわざがあります。これは、「道理に合わなくても勝てば正義で、道理に合っていても負ければ不正なものとされること」という意味で、日本人の諦めやニヒリズムを表していると思います。
 明治時代から現代にわたる文学も、何のために生きているのかわからないというニヒリズムを描いたものばかりです。
 このようなニヒリズムがあるから、日本人は見かけで熱狂しやすいのだと思います。

 熱狂によって結婚した人は離婚するだろうし、熱狂によって選ばれた政治家が国を動かすと戦争に向かい国が破綻します。
 日本は不穏な方向へ進みつつあります。明治維新以来、欧米列強に振り回され、道を踏み外して太平洋戦争で何千万人も殺し、その後は米国が親分となり、発展途上国から搾取する先進国に有利な自由貿易体制に入れてもらって金を稼ぎ、米国に追従するばかりで日本人とは何かよくわからないまま、ここまで来て、ますます間違った方向に進もうとしているのです。
 この異常さに日本国民は気づいて、軌道修正していくべきなのに、ただ政治家やメディアに踊らされるだけ。
 日本のマジョリティにはがっかりしました。

 日本が危険にさらされた時、私は小泉・自民党・公明党の政治家たちとその多くの支持者たちと心中したくありません。
 いざという時は、いつでも日本から逃げられるように貯金し、その後のことを考えておく必要が出てきました(そのため、この日記を書くことも減っていくのではないかと思います)。
 いつか日本がヤバくなったら、ニュージーランド辺りで暮らしたいものです。

 野党は選挙の際に、協力し合えばうまくいくのではないかと思いました。
 たとえば、小選挙区で自民党と民主党が立候補している場合、共産党や社民党などは立候補を控えれば、民主党に票が集まるのではないでしょうか(民主党や共産党などに票が分散してしまうことで、自動的に自民党が圧勝してしまいがちです)。
 私は民主党を支持しているわけではありませんが、共産党政権や社民党政権が生まれるとは考えにくいです。野党から政権が生まれるとしたら、今のところ民主党です。それは仕方がないことなので、とりあえず民主党に政権を取らせるように、野党が協力し合えば良いと思いました。
 今回の選挙では自民党と民主党の獲得票の差があったので無理だったと思いますが、前回の選挙では差が少なかったので、小選挙区で自民党と民主党が立候補しているところで共産党などが立候補しなければ、民主党が政権を取ったと思います。

 後記:民主党の代表にタカ派の前原誠司氏が決まりました。もう民主党にも(もちろん自民党にも)投票したくありません。


2005年9月9日(土)「日本の不幸は国民が招く/選挙で×をつけたい最高裁裁判官」

 死票が多くなって二大政党になってしまう小選挙区制は、市民の意思が反映されにくい問題ある選挙システムです。

 比例代表を書く欄に、自分の支持政党を書くのは議席の数を増やすことに結びつきますが(支持が少なくて議席が取れない場合もありますけど)、小選挙区の候補者名を書く欄には、自民党か民主党以外の政党に投票すると死票となります(私たちが選べるのは一人だけだし、議員になれるのも一人だけなので人気のある自民党か民主党に票が集中するため)。

 田中康夫氏のような心から日本を良くしようと頑張っている政治家や社民党や共産党など小さな政党にとってはとても不利な選挙システムです。

 小選挙区制にして二大政党にすることは10年ぐらい前に議論されていたのですが、国民が選挙離れをしてぼやぼやしている隙に、改憲を望む自民党の多くの政治家たちや今民主党にいる羽田孜(はたつとむ)や小沢一郎などが推し進めていき、田原総一郎などが民衆を誘導して、いつの間にか小選挙区制を導入する法律ができてしまったのです。

 そのため、自民党、民主党のどちらが勝っても、憲法改正になってしまう仕組みになっています。

 国民がぼんやりしているうちに「新ガイドライン関連法」、「通信傍受法」、「テロ対策特別措置法」、「有事法制」、「国旗・国家法制定」など日本を戦争に向かわせる法律が次々と成立しました。

 法律が成立したら、もう取り返しがつかないです。そのシステムが目指す方向に、世の中全体が動いてしまいます。(世の流れに対抗して、小選挙区で小さな政党に投票しても死票になってしまうように)

 本当に日本人が平和を望むなら、小選挙区制や戦争に向かわせる法案に国民が反対して廃案に導くこともできたでしょう。

 悲しいかな、多くの日本人が政治に関心がなく、約半数の人々が選挙にも行かなかったのです(私も前は無関心だったので反省)。

 そして、どんどん右傾化が進み、いずれ平和憲法が崩され困るのは国民。国民が自ら不幸を招いているような気がします。
 それでも、小泉・自民党に票を入れる人が過半数を占める勢いだというのだから、いずれ生活が苦しくなっても日本にテロ攻撃が起きても戦争に参入し徴兵制になっても、小泉・自民党・公明党の政治家やその支持者、政治参加しなかった国民の責任であり自業自得でしょう。

 自民党より、イラク自衛隊を撤退するのとアジア外交を強めるだけ民主党の方がマシです。小選挙区の候補者を選ぶ時に、死票にならないように気をつけましょう。法律が成立したら取り返しがつかないので、慎重に政党を選び投票したいものです。

 今日の朝日新聞に、荻原博子という経済ジャーナリストが政党を選ぶ判断について、こう言っていました。

「各党のホームページやマニフェストを一読して、頭に入ってこない書き方をしている政党には投票しないこと。もって回った表現には裏やごまかしがあると疑った方がよい。そして期限を区切って約束している党を選ぶこと。有権者が後日、約束違反をつきつけても、最初からあいまいにしている党は約束を守ってくれないから」

 荻原博子氏によると、自民党が政権をとったら、この先4年間にサラリーマン増税と消費税アップ(12%)に見舞われる可能性が高いそうです。小泉首相が消費税率について「07年度は時期尚早」「在任中はやらない」と言ったら、それを過ぎたら上げるかもしれないという意味だということです。アスベストの禁止も「ただちに」と「早期に」の違いがあるから、一言一句に注意を払えと、アドバイスしていました。

衆院選マニフェスト比較のページhttp://www.kakaku.com/article/sp/05election/

 投票時、最高裁判所裁判官を選んで書く欄があります。下記のページを参考にしましょう。
「最高裁判所裁判官国民審査」のページ
http://homepage2.nifty.com/misoshiru/mg/shinsa.htm

最高裁判所裁判官については、下記の裁判官に×をつけましょう。【中川了滋】【古田佑紀】

【中川了滋氏】
神奈川県警戸部署で、取調べ中の容疑者が取調官の目の前で銃により死亡した事故について、県警側は遺体に残された痕跡と明白に矛盾する主張を繰り返しているにもかかわらず、こうした不自然な点に目をつむり、県警側に落ち度はないとする判決を出した裁判官。詳細については次ページを参照。http://agata.ciao.jp/blog/archives/000118.html

【古田佑紀】
盗聴法制定、少年法厳罰化しました。


2005年9月7日(水)「選挙に行こう/小選挙区は民主党」

 モニターの調子が悪くて、今修理に出しています。メールが届かないことがありますので、申し訳ございません。

 先日、NHKスペシャルで、巨大地震のことをやっていました。今世紀の前半にも、「東海・東南海・南海」の3つの地震が同時発生し、日本列島を襲うと予測されているようです。この場合、関東から九州にかけての広い範囲が被災地となります。津波で大型タンカーが岸壁に衝突、火災が次々と発生する「災害の連鎖」。そして、首都圏でも、周期の長い揺れ「長周期地震動」によって超高層ビルなどに思わぬ被害が出るだろうと言っていました。

http://www.tokyo-np.co.jp/daizukai/quake/(巨大地震について)

http://www.nhk.or.jp/special/(NHKスペシャル)

 皆さん、防災対策を万全にやっておきましょう。

 この番組を見て、価値観が少し変わりました。私は、いろいろなことに興味があり、文章を書いたり織物をやったりしていますが、それはとりあえず衣食住に困っていないから、好きなことを気ままにやっているだけのこと。

 巨大地震により、衣食住や身近な人々などすべてが、一瞬にして奪われることもあるのですね(当たり前のことですが怖くなりました)。

 たとえ生き残ったとしても、復興までは地方や外国で生活することになるかもしれません(倒壊した都市部ではアスベストが長期間飛散するので、遠くへ逃げたいものです)。どこに行っても、何歳になっても、食べていく手段が必要です。そんな時、何か売ることのできる技術が自分にあるのだろうかと考えた時、自分には織物しかないことに気づきました。現実はそれも売り物にはならないかもしれませんが、教えることのできる技術を持っていることは良いことです。

 それで、織りや染めや、仕立てなど織布の生かし方について、もっと勉強して技術を磨いておこうと思いました。

 皆さんは、すべてを失った時、どうやって生きていくか、考えたことはありますか。

 9月11日は選挙の日です。小泉首相は郵政民営化のことばかり、他の政治家も年金や財政問題のことばかり前面に打ち出していて、憲法9条のことなど平和の根幹部分についての問題は触れないようにして、大事なことが奥に隠されているように感じます。郵政改革や年金問題なども大事ですが、改憲して国民の生命が脅かされるのは幸せなことではありません。今でも、東京でテロ攻撃があったら、大変なことになるし、その恐怖のために莫大な税金が注ぎ込まれているのですから、困ったものです。改憲してしまったら、教育基本法も改悪され、日本はおおっぴらに戦争をする国になるでしょう。いつか徴兵制が敷かれることにもなるでしょう。憲法9条を守ろうとしているのは、社民党と共産党だけです。

 小泉首相の郵政民営化もなんだか信用できません。自民党を過半数ぐらいの人々が支持しているそうですが、自民党政権になったら、地方の郵便局が廃れていくばかりか、消費税も10パーセントぐらいに上がり、市民の生活はますます圧迫され、貧富の格差も増大していくことでしょう。

 時々、ブッシュ政権や小泉・自民党・公明党、その支持者など自由競争を押し進める考えを持った人々が、「能力があり努力をした人が儲かるのは当然だ」と言いますが、大儲けする人はたまたま社会の状況や時代の流れに乗るというような、運によって儲かっているのです。能力・努力が半分、あと半分は運によって大儲けできるのです。能力と努力があるから大儲けできるのではありません。能力と努力があっても儲からない人は沢山います。社会状況や時代の流れなどによって大儲けできるのだから、大儲けできた人は、沢山税金を払って社会に還元しなければいけません。そのためには、所得税や法人税を上げるべきです。
 また彼らは、所得税を多くしたら、働く気概が弱まる、と言いますが、それはお金のために働いているからです。働く目的がお金だから、みんなが利己的になって、地球環境も破壊され、戦争・テロ・飢餓もなくならないのです。世界の穀物の取引でも、先進国の投機家によって穀物の価格がつり上げられて、アフリカなどの貧しい国は穀物を買うことができずに、毎日2万5千人の人々が飢え死にしています。自分の能力を生かして世の中のために働く喜びを得る、という生き方を勧めていく社会システムにしていかないと、地球環境の破壊はすすみ、戦争・紛争・テロ・飢餓は永遠に続き、やがて地球は自滅するでしょう。

 私は社民党や共産党の議席を増やしたいのですが(共産党については共産主義で成功した国が一つもないのは不安ですが)、自民党・公明党に投票する人が多いとなると、小選挙区では仕方なく民主党に投票するでしょう(小選挙区で社民党や共産党など小さな政党に入れると、死票となって、自民党が圧勝してしまうから)。

http://www5.sdp.or.jp/(社民党のHP)

http://www.jcp.or.jp/(共産党のHP)

http://www1.dpj.or.jp/(民主党のHP)

 中村敦夫氏のブログによると、今の憲法論議は九条改正が目的で、戦争のやれる国にしたいということです。要するに米国の戦争のお手伝いをするための改正で、まったく主体性のない改正なのです。そして九条改正は軍需産業の活性化に結びつくのです。憲法改正で武器を売買しやすくし、自衛隊が海外に出やすくして武器を使ってもらうことで経済を回転させようという発想だということです。改憲には不安を感じます。
中村敦夫氏のブログ http://monjiro.weblogs.jp/
 アメリカ・ブッシュ政権は、イラク戦争に税金をつぎ込み過ぎて、今回の米国南部(ルイジアナ州など)を直撃した大型ハリケーンで被害にあった州への助成金を渋ったり、対応が遅れて犠牲者が増大しているようです。参考ページhttp://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1375074/detail
 日本でも、憲法9条が改悪されて、アメリカの戦争におおっぴらに荷担して軍事費を増大したり海外派兵したりしていると、大地震が起きた場合、救援が遅れたり食料や薬が足りなくなったりして、犠牲者が多大になるでしょう。今世紀前半には関東から九州にかけて巨大地震が起きると予測されているのだから、他人事ではありません。』